【白内障 多焦点眼内レンズのハローグレア】

🔍 ハロー・グレアとは?

  • ハロー(halo):光源の周囲に輪のような光のにじみが見える現象。
  • グレア(glare):強い光がまぶしく感じられ、視界が見えにくくなる現象。

🧠 ハロー・グレアが出る仕組み(光学的原理)

多焦点眼内レンズでは、1枚のレンズで複数の焦点距離(遠・中・近)を実現するため、特殊な設計がされています。この設計が、ハローやグレアの原因になります。

1. 回折型(Diffractive)多焦点IOL

  • レンズ表面に同心円状の「回折格子(ディフラクティブ・ステップ)」が施されており、入ってきた光を複数の焦点に分けてピントを合わせます。
  • しかしこの過程で、一部の光が本来の焦点以外の方向にも拡散するため、夜間などで光源の周りにリング状のハローが発生しやすくなります。

2. 屈折型(Refractive)多焦点IOL

  • レンズに複数の屈折ゾーンがあり、距離ごとに異なる度数を持ちます。
  • ゾーンの境目や焦点の分散により、コントラストが低下し、強い光の際に**まぶしさ(グレア)**を感じやすくなります。

🔦 なぜ夜間に悪化するのか?

  • 暗い場所では瞳孔が大きく開く(散瞳)ため、レンズの周辺部まで光が通ります。
  • 特に多焦点IOLでは、周辺部に強い回折構造があることが多く、ハローやグレアが強調されます。
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